若手が躍動するCDCの中でも、最も活気づく営業部のフロア。ここは、クライアントと向き合う最前線であり、鳴り響く電話に対応する社員の声や熱気であふれる真剣勝負の場だ。
そんな営業の中でも、クライアントの採用活動をサポートする求人メディアを専門とするのがメディア営業統括本部。ここで営業課長のポジションに身を置く平山陽は、自らも営業活動を行いながら、その傍ら後輩の育成やメンバー全体の売り上げ数字の構築を担っている。
営業部門で異才を放つ平山の営業スタイルは、どのようにして生まれたのか。まずはそのルーツに迫った。
私、元気でキレイなおばあちゃんになりたいんです。いきなりそんなことを言うと驚くと思うのですが(笑)それが将来の理想像です。
実はもともと就職するつもりはなかったんです、僕(笑)。今の日本ならバイトとして働き、生活していくお金はいくらでも手に入ると思ってましたし、大学時代から始めたダンスや趣味の洋服に関わることを続けていった方が楽しい人生が送れるんじゃないかと考えていましたね。
それに当時の僕の社会人に対する印象は「つまらなそう」の一言。ただ、もう一方の見方では、日本人の多くの大人が経験する「社会人」とはどんなものなんだろうという興味もありました。経験せずに否定するのではなく、まずはやってみてからだ。そう思い立って就職活動をスタートしたんです。と言っても、2社くらいしか見てないんですけどね(笑)。
そんな中でCDCに出会いました。説明会では「こんなに面白い大人がいるのか!」と思えるような人がいて、自分自身の「社会人」の概念を覆してくれました。そういった経緯があり、僕はCDCで社会人としてのスタートを切ることを決めました。
入社当時の自分を振り返ると、とにかく自信に満ちあふれていましたね。何かと斜に構えた姿勢だったので、社内でも“生意気”という印象を持たれたりして。正直、先輩から見たら可愛くない後輩だったと思いますよ。今、自分のチームに当時の僕がいたら…、全力で怒りますね(笑)。
僕の中の揺るぎない自信は、大学時代に打ち込んでいた「ダンス」の影響が大きく関係しています。ダンスには正解がなく、見ている側が良いかどうか判断するもの。そんな中で、いかに自らのスタイルを貫くか、そしていかに自分をアピールするかが求められていましたね。ダンスを通して、周りから高評価を受けたり、逆に全く評価されなかったり。成功と失敗を繰り返しながら自分のスタイルを確立してきました。だからこそ、社会人1年目から自分のスタイルを追求することに人一倍こだわっていたんです。
入社当時から「学びたい」そして何よりも「失敗したい」という意欲はとても強かったです。自分のスタイルを貫いてみて、それがどこまで社会で通用するのかを試したかったんです。失敗したらその先には成長や達成感が待っていると信じていましたし、逆に自分を曲げて相手の顔色をうかがったり、既存のルールに則してやっていても学びは得られないと思っていました。
トライ&エラーを繰り返し、数日間落ち込んでしまうほど悔しい経験もありましたけどね。誰よりも失敗を重ねた経験が、今の自分のスタイルの基盤になっていると思います。
入社当時からこだわり続けているのは「接点を持ったからには、成果でお返しする」ということ。新人時代のエピソードですが、とても熱い想いを持って事業に取り組んでいらっしゃるクライアントに出会いました。しかし、過去にエージェントを活用した採用で良い印象がなく、当初はエージェント業者出入り禁止!という状態だったのです。
実際にCDCで働き始めてみると、現実の壁にぶつかることもたくさんありました。例えば、新人時代にクライアントへ採用プランのプレゼン提案をした時、僕は受注できるように低価格のプランを提案したのです。これならクライアントから仕事がもらえるだろうという気持ちでいました。
しかし、クライアントからは激怒され、その場で帰らされる事態になってしまって……。その時に学んだことは、クライアントの懐事情を先読みするのは営業の仕事ではない。あくまでも対等な立場に立って、クライアントの採用活動成功にきちんと貢献するプランを提案することこそが、真の営業の仕事なのだと気づかされました。
人からよく見られたいという気持ちは、誰にでもあると思います。僕自身も、人との関わりは大切にしていきたいですし、関わった人とは仲良くなっていきたい。ただ、客先に行った時に「クライアントとの立場は対等」ということは忘れてはいけない。人の気持ちに立ち過ぎ、相手に迎合するようでは本当の信頼は勝ち取れないと僕は思っています。
そのために、自分の中にブレない芯を持ち続けることが何よりも大切。そうすることで、相手からも本当に信頼してもらえますからね。営業として、そして何より一人の人間として大切なことに気づけたのが1年目でした。
僕にとってCDCの営業のやりがいは、単純な目標達成の喜びだけではありません。営業として、目標を達成することは当たり前ですからね。それ以上に、クライアントとのコミュニケーションの中で、自分の行動や発言によってどんな価値を提供できて、そしてそこから自分自身が「何を学べたか」を毎回知ることができること。これがこの仕事の大きなやりがいです。
すべての行動の結果は、自分の将来につながっています。仕事をしていくと壁が必ず現れ、そしてそれを自分なりに考え、対処して乗り越える。すると、また次にはもっと大きい壁が現れる…。そんな繰り返しの中で自分を俯瞰して見てみると、成長していると感じられる。困難なことに遭遇した時にこそ、大きく成長できるチャンスだと思っています。
だから例えば、クライアントから厳しいお叱りを受けたとしても「ありがとうございます」という気持ちに変換することができます。だって、その瞬間にもたくさんの気づきが得られますからね。
僕の中にある変わることのない信念は「自分の芯を貫くこと」。一人ひとりに独自性があり、そこに一貫したスタイルがあることによって、周囲からの本当の信頼を勝ち取っていけると思っています。自分自身そうやってCDCの中で成長させてもらいました。
だからこそ、若手が「やりたいこと」を見つけた時にそれを後押ししてあげたい。そういった場作りを、今後はしていきたいですね。決められたルールの中で生きるのではなく、本当に社会に出て「やりたいこと」をやっていく、芯を貫いている人の背中を力強く押してあげたいのです。
そのために、新しいものを生み出したい人が、意思表示ができる職場環境をつくりたい。また、僕も先陣を切って新しい価値を生み出していけるような存在になっていきたい。心から、そう思っています。